私は影が薄い。
あまり顔を覚えられない。
何もせずとも「なんか目立つ人」もいる一方、
私のように
「えー?いたっけー?」
みたいな扱いをされる人もいるということで、
今はもうそういう星のもとに生まれたんだなと思っている。
最近引っ越してきた地域では知り合いが一人もいなくて、
どうやって人脈を作るべきか、相方に相談した。
なぜ彼女に聞いたかと言うと、
相方はいわゆる「目立つ側」で、人脈を作るのがとても上手い。
それだけじゃなく、向こうから
「◯◯さんですよね!」「◯◯にいましたよね?」
と声をかけられることも多く、
実際その「特性」を活かして私たちの事業は少しずつ前に進んでいる。
今度参加するマルシェも、相方のその人脈のおかげで
「協力企業」という謎のポジションを頂き、参加できることになった。
しかもそれを打診してくれた人と相方は
顔見知り程度で、ほぼ会ったことがなかったという。
それなのにも関わらず
「さきさん(相方)だから!」と謎に推されて
「ぜひ、かいはなさん(私たちの事業名)を協力企業に!」
と言われたそう。
相方本人も「何でウチなんやろ」とあんま分かってない様子だった。

どうやったら人脈って作れるんすか
先日電話したときにそう聞くと、
0.1秒で答えが返ってきた。
「目立つことやな」
目立つことらしい。

なんか私って影薄いんすよね。あんま顔とか覚えられないし
「だってサイトー、目立とうと思ってないやろ。目立ちたいとかそういう感情ないやろ」

ないかも……さきさんは目立とうと思ってるってこと?
「ウチはめっちゃ思ってる。常に目立ちたい。
目立ちたがりやねん。
目立った方がええで。何かと得するし。」

どうやったら目立てるん?
「まぁうち服装も派手やしな。」
確かに相方は基本原色だし、アラレちゃんみたいなスニーカーを
履いているときもあるし、
地域の方々との会議の時でさえ原色コーデに短パンにでっけーピアスつけて登場したことを思い出した。
(しかも遅刻してきた)
(遅刻してきたのに誰よりも喋って回してた)
(間違いなくめちゃくちゃ目立ってた)
「あとはいつも元気って感じかな。ニコニコして機嫌良く見せるし、
知らん人にもめっちゃ話しかけるし、めっちゃ回す。(場を)
どこに行っても「ここは私の家!ホーム!」みたいな感覚でおるな。」

あ~そんな感じするね。
でもさ、それを良しとせん人もおるやろなって考えちゃうねん私は。
出しゃばりって思われたらどうしようとか
「そういう人もおると思うで。でもそういう人とは
そもそも仲良くならんやろからどうでもいいな。
サイトーもさ、そういうマインドでどこ行ってもおったらええねん。
とりあえず目立と。
顔覚えられたら得することいっぱいあるからさ。」
はい、ということで2026年の目標に追加。
「なんか目立つ人になる」
話しの中で相方が、
「小さい頃から目立ちたくてでっかいリボン自分で付けたりオリジナリティ出してた」
と言っていて、それで思い出したけど、
私にも確かにそういう時代があったはずだった。
高校1年生の頃、ピンクのマネキュアを塗って登校していたのだけど
なぜか友だちに
「入学式で真っピンクのマネキュア塗ってたよな~!」
と言われたのは別の友だちだった。
いやそれ私……とは言い出せなかった。
爪だけ存在感放って、本体置き去りなのさすがに草。
しかし相方のように目立つ側にはデメリットもある。
「中学の頃、うちの友だちがやった悪いことを「お前が主犯やろ」って勝手に決められて怒られてた」
などとネガティブな意味でも目立ってしまうことだ。
もし、お子さんがそういうタイプの子で
よく先生に目をつけられている…
というママパパがいたら、
それは素敵な才能だと思ってほしい。
確かに学生の間は大変、というか理不尽なことがあるかもしれないけど、
それは目立つ星のもとに生まれたものの副作用なのだ。
その才能は大人になってからきっと役に立つ。
潰さず活かすべきだ。
逆に私のように目立たないタイプの子も、
それはそれで別に普通に楽しく生きていけるので心配しないでほしい。
まぁそりゃたまに「……」ってときもあるだろうけど
そのうち慣れる←
ただ、時には目立つ機会を与えてあげるのもいいかもしれない。
こんな私にも、唯一目立ちたいと思った場所があった。
バレエを習っている時。
舞台でも、練習中でも、唯一そこだけは目立ちたかったし、
そう思ってやっていたので実際わりと目立っていた。(と思う)
目立つことはいいことだ。
少なくとも誰かの視界に入る。
ほんとの中身なんて、あとから知って貰えばいい。
最後にそんな相方の破天荒エピソードを紹介したい。
まだお互い20代だったとき。
急に相方が「病院の受付の面接に行く」と言い出した。
リクルートスーツを着た他の面接者たちに混ざり、
事もあろうか真っ赤なロングカーディガンと金髪でお洒落にキメた出で立ち。
そして男の面接に呼ばれて、面接がスタート。
面接「勤務時間は朝の9時からになりますが…」
相方「無理ですね」(即答)
面接「えっ!?無理!?え!?」
「私、夜も仕事してるんで、朝の9時とかチョット厳しいです。
せめて…そうですね。
せめて11時とか。
まぁ、それでもギリギリです」
まさかこんな風に上からテキパキと要求されるとは思ってなかったようで絶句だったらしい。
言っとくが、ひやかしでも何でもない。
彼女からしたら全てがマジ(本気と書いて「マジ」)である。

どんだけワガママなんですか
と当時の私が言うと、
「いやだって無理やん。
店(当時経営していたバー)朝方終わる時とかあんねんで?
9時は無理やなぁ…
無理なことは無理って言わないと。だって無理やねんもん」
私「いやいや…みんなそこ我慢して生きてるから!!
無理なことでも無理してやってるんですけど!
しかも面接受けさせてもらってる立場やし!」(キレ気味)
「いやまぁそうやけどさ…」
と。
そして
面接「あなた面接受けにきてるんですよね?」
「え?はい。
でも面接受かりたいが為に何でもかんでもできますできますって答えて、
結果できなかったらそちらも迷惑ですよね。
お互いにとって良くないとおもいません?
なのでせめて出勤時間は昼からじゃないと無理です」
ついに面接官はお手上げ状態になり、
そこの病院の院長を呼びにいくというイレギュラーっぷり。
「あかん、もうコイツ頭おかしいと思ったんやろな。
なんか「僕ではチョット対応できないです」って言って
そのあとバリ綺麗な白衣の女の人出てきてんや。
身につけてる物もめっちゃいい物持ってるなんかほんまにお金持ちな先生」
そこでその女医と面接し始めたらしく、
女医「え、出勤時間遅くしてほしいの?」
「はい。昼からならいけます」
女医「昼からなら、一応夜の9時までになりますけど」
「あー…無理ですね。私夜の仕事してるんで、せめて19時まででお願いします」
女医「え!?夜の仕事!?夜仕事するつもりなん!?」
「まぁするつもりっていうか、バーでやってるんで」
女医「えっ!えー…え、あ、そっかぁ。うーん」
そのあと何故そうなったか詳細は分からないけど、
結局その女医さんと謎に打ち解けてしまって、
結局、勤務時間を昼の12時~夕方までにしてもらったらしい。
この話を最近「こんなこともあったよね」と本人にしたところ、
「キモすぎやん自分」と言っていたけど
私はそういうところが好きだし、今も本質はあんま変わってないように思う。
「そうそう、うち結構なんやかんや要求通るねんなぁ、昔から」
「さきさんが嫌なこと嫌って当たり前のように言うからですよ」
「えっそうなんかな?そんなことないで。多分うちってそういう人間やねん」
「違いますよ。それを言葉にするかしないかの違いですよ。
だって普通の人そこまで言わんもん」
「あはは」
いやあははじゃねーし。
こんな面白い生態の人と一緒に活動できていることが
もはや私にとって、とても幸運なことだなぁと思います。
そういえば私の大好きな作家、Lilyも作家になる前
憧れの雑誌のライター募集オーディションで面接に行ったとき、
周りがスーツを着てきている中、
一人だけクルエラみたいなダルメシアン柄のコートを着て行って、
見事に採用されたと言っていた。
やはり目立つことは正義なのかもしれません。
とりあえず今度美容院行ったら金髪にしようかなと思う次第です。
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