きょうだいは「同じDNAを持った赤の他人」
同じように育ててきたのに
なんでこんなに性格が違うんだろう…。
これはよく聞く台詞ですよね。
私も去年二人目を出産しましたが、
まだ0歳にも関わらず、息子と性格が全然違うなと日々痛感しております。
この世に生まれて一番最初に経験するのが
「親子関係」
そして次に「きょうだい」
友達でもなく、親子でもなく、
上下の関係がありながら時には同じ土俵で
喧嘩をしたり遊んだり横並びの関係にもなる
不思議な存在ですよね。
なんときょうだいに関する研究は
19世紀からされています。

19世紀つったらアレですよ。ペリー来航ですよ
古くから、
出生順には人格形成や発達に
大きな関係がある
というのは様々な心理学者が語っている、
無視できない要素なのデス!!!
今回はそんな「きょうだい」
そして「一人っ子」について!!
同じ親でも性格が違うのは当たり前
まずこの基本的なところからなんですが、
同じ親から生まれたのに性格が違うのは当たり前

これを我々はしっかり認知しなければならない
人格差や行動差には2つの要因が複雑に絡み合っています。
第一子を育てる時と、
末っ子を育てるときとでは
育成環境の条件ってガラッと変わってますよね。
通常、第一子は全てが初めてで、
#丁寧な育児
をしがち。
かくいう私もそうでした。
上の子の時は
離乳食も絶対手作り!!
って感じの鼻息荒めだったんですけど
二人目に至ってはもうキューピー(ベビーフード)万歳って感じだし
その他色々超適当!
#乱暴な育児卍
上の子の頃は、今思うと神経質なところが多かったなって思います。
そんな第一子を経て、
第二子以降は経験を活かし、
より合理的な育児をすることが多いのではないでしょうか?

二人目のお宮参りと100日祝いスルーしちゃった(暴露)
誕生日はがんばります。
生まれた時から「お手本」がいる第二子。

同じように育ててきた
と思ったつもりでも、
実際にはベースとなる家庭環境が全然違うので
同じように育てることはむしろ不可能
なのです。
出生順別・特徴
ここからは
・第一子
・中間子(真ん中)
・末っ子
・一人っ子
それぞれの特徴!
第一子の特徴
言わずもがな複数のきょうだいの中で一番最初に生まれた子です。
ライバルがいないので、両親や親戚など
周りの大人の寵愛と期待を無条件に集められるチート状態。
第二子が産まれるまではひとりっ子として成長するので
家庭の中で王座に君臨します。
が、そんな絶対的帝国も終わりを告げる時が……。
そう、下の子の誕生
ざわ…ざわ…
「この新入りが~~~~~~」
と、最初は下の子を受け入れられなかったり
赤ちゃん返りという手段で親の関心を引こうと必死になりますが、
「自分は兄・姉なのだ」
という意識が育ってくるにつれ
下の子を許し、守る側の気持ちになるという
目覚ましい成長を遂げます。
時には自分の気持ちややりたいことを我慢して
妹or弟を優先してあげるようになることで
落ち着きのある人格を形成!
リーダーシップを取ったり、頼られる機会が多いので
自我は下のきょうだい達よりも強くなります。
が、他のきょうだいよりも不安定であり
神経症を発祥しやすいのも特徴のひとつ。
特に不安な状況になると他人に依存しやすい傾向にあります。
長男には4タイプある
特に面白いと思ったのが、
「長男には4タイプある」
というはなし。
→ただし、プレッシャーを感じやすくストレスを抱え込むことも
→下のきょうだいに対し「兄」の立場を利用して指示を出したり
指導者として振る舞う。独裁的になる。
→甘やかされると自立心が育ちにくい。
責任を回避しがちで親や周囲に頼りがち
→何か決める時も親や家族にあまり頼らない。
冷静で論理的思考、感情表現が苦手
みなさんの身近な「長男」はどのタイプに当てはまりますか?
私の夫は③ですね。
基本どこでも人に頼って生きてきたタイプ。
しかも天然でそれやるので、なぜか許される(許してくれる相手を選んでいる)
私の兄は①なので、確かに「長男」とひとくちに言っても全然違う。
長女の特徴
長女の性格も家庭環境や育ち方によって変わりますが、
大きく分けると以下の4タイプに分類されることが多いです。
特徴: 責任感が強く、面倒見が良い。親の期待を背負いがちで、頼られることが多い。
長所: リーダーシップがあり、周囲の人を引っ張る力がある。
短所: 頑張りすぎてしまい、ストレスをためやすい。
特徴: 長女だけど実は甘えたい気持ちが強い。家族の前ではワガママになることも。
長所: 周囲から可愛がられ、愛される存在。
短所: 依存心が強く、自立が遅くなりがち。
特徴: 長女なのにマイペースで、束縛を嫌う。個性的で独自の道を進む。
長所: 発想力が豊かで、クリエイティブな才能を発揮しやすい。
短所: 周囲と協調するのが苦手で、わが道を行きすぎることがある。
特徴: 表には出さないが、陰で努力を積み重ねるタイプ。控えめだけど実は頑張り屋。
長所: コツコツ努力し、安定感がある。
短所: 自分の気持ちを表に出すのが苦手で、周囲に気づいてもらえないことも。
管理職、看護師、教師など堅実な仕事に向いているそう。
中間子の特徴
生まれた時には既に上にきょうだいがいて、
しばらく経つと下にもきょうだいができる中間子。
きょうだい関係に関する経験と質、アウトプットの場は
ピカイチで、最も他のきょうだいの振る舞いを俯瞰して見れる特徴を持っています。
が、
両親の愛情を独り占めした経験のある第一子、
そして満たされがちな末っ子
そんな上下のきょうだいからの圧に対抗しなければならず、
愛情に対して不安・不満を抱えているのも傾向のひとつ。
そんな中間子は2つのタイプに分かれるようです。
まずはほかのきょうだいに比べ

前者はきょうだい数が多ければ多いほどその傾向にあるそう
たとえば、

弟or妹なんだから
で要求が通らないこともあれば、

お兄ちゃんorお姉ちゃんなんだから
で我慢を強いられることもある中間子。
必然的に欲求不満が溜まりやすく、
この欲求不満のはけ口として
必要以上に自己を表現しようとするか
反対に
自己表現を押さえるようになるか
のどちらかの特徴を持たざるを得ない人が多いそうです。
末っ子の特徴
生まれた時に上のきょうだいがいる、
という点では中間子と同じですが、
年下のきょうだいがいないという意味では
一人っ子と似たような性質を持ち合わせています。
気をつけないければいけないのは、
親や親戚、周囲の人間から甘やかされる期間が
他のきょうだいよりも長くなり

末っ子にはまだ難しいもんね
と、実力を過小評価されいつまでも「幼児扱いされがち」なところです。
これは上のきょうだい達からも似た様に扱われることが多く
「甘えん坊」にますます拍車がかかるので
気をつけたいポイント!
常に家族の最年少者として注目・関心を集め
決して王座の地位を奪われることはない。

これめっちゃ分かります。
私は
親戚中の全てのいとこの中でも最年少で、
それはそれは甘やかされ、特別扱いされてきたので……。
ひとりっこの特徴
有名な心理学者アドラーが言いました。
「ひとりっ子であることはそれだけで1つの病気である」
ハイ、大炎上不可避。

とんでもないこと言うんじゃねぇアドラー
こんなのXで発言しようもんなら
引用されまくって灰になるまで燃え尽きる。
どうかみなさんアドラーを許してあげて下さい。
決して悪い子じゃないんです。
そもそもきょうだいに関する研究が始まったきっかけが、
「ひとりっ子」の生体を探ることだったんですよ。
それだけ研究者の間ではひとりっ子という存在は重視されていたわけです。
昔って子だくさんがデフォだったし、
珍しかったんでしょうね。
いつの時代もマイノリティは異質扱いされる……。
しかし!!!
一人っ子は「悪」と決めつけるのは
いささか古い情報だなとおもいます。
一人っ子は末っ子と似ていて両親の愛情を一身に受けとめるのですが
独り占めできるという点で大きく異なります。
上や下を出し抜く必要がないので
弟、妹のようなしたたかさは培われない
マイペースな唯我独尊
とはいえ甘やかされる一方で厳しくも躾けられる。
特に、

しっかり躾なれば!
というタイプの親のもとで育った一人っ子は
芯が強く育つ傾向にあります。
自己肯定感も高く、
その我が道をいく性質が、アーティストに向いてる!
ソーシャルスキルの高さは?
では、ここできょうだいべつソーシャルスキルの高さについての研究結果を見てみましょう。
ソーシャルスキルは、社会の中で他者と関係を築いたり
一緒に生活を営んだりするために必要な技能のことです。
職場や学校など生活の多くの場面で求められています。

めっちゃ大事ですね!
研究者の間では、
第一子、そして一人っ子のソーシャルスキルは
他のきょうだいに比べて低い
と考えられていました。
生まれたときからきょうだいがいて、
上の子の振る舞いを学んだり、真似ができる
第二子以降のほうがソーシャルスキルが高いと。
が、結果は意外なものでした。
第一子と一人っ子のソーシャルスキル
まずソーシャルスキルは低いと予想されていた第一子の場合。
第二子以降と比べて目立って劣るスキルはありませんでした。
それどころか感情統制スキルに関しては中間子よりも高い値が!
特に「二人きょうだいの長男」は感情統制スキルが高かったようです。
次いで一人っ子のソーシャルスキル!
一人っ子も第一子同様

おたくさぁ、ソーシャルスキル低いんでしょ?
とナメられていたのですが、
ところがどっこい(昭和)
他のきょうだい構成の子どもよりも
・他者との関係の中で自らの意見を主張するスキル
を獲得していることが判明。
なぜなのか?
ポイントは家族との会話
この研究では、

おうちの人とはいつもどのくらい話しをしますか?
という質問に対して
・学校でのできごとについて
・友だちのことについて
・社会のできごとやニュースについて
の3項目においてひとりっ子は、ほかのきょうだい数の子どもよりも
保護者と話しをしていた事が分かりました。
きょうだいがいない分、必然的に親との会話量が多くなり
これを通じてソーシャルスキルの獲得が促されている可能性があります。
つまり。
もともと
「きょうだいが多い方がソーシャルスキルの獲得に有利」
と思われていましたが、
逆にきょうだい数が増えるにつれてソーシャルスキルの獲得の程度は低くなる傾向にあるようです。
きょうだい数が増えることで
会話は分散され、保護者との会話量が減ることが要因のひとつだそうです。

あくまでソーシャルスキルに限った話です
きょうだい構成の特徴
では次に、きょうだい構成の違いで一体なにが分かるのか。
ひとくちに「ふたりきょうだい」と言ったって、
姉妹なのか、兄弟なのか、兄妹なのか、姉弟なのかで
関係性って変わってきますよね。
ざっとこんな特徴があります↓
女子だけの姉妹だと自己顕示性が高くなる
また、
すごいぞ!弟型
上に兄や姉がいる弟型の特徴がすごかった。
両親の期待を受ける兄や姉に劣等感を抱くことが多いそうで、
言い換えると、
その劣等感や対抗意識をバネにして頑張ることができるタイプです。
ゆえに
兄や姉とは別の路線で注目を浴びようとする。
のですが、
人によってイタズラっ子、ひょうきんもの、大人しさ、可愛らしさ、従順さ、
など被る仮面が変わります。
また上の子よりも大胆不敵に行動することがあり、
失敗も多いけれど画期的な仕事をするのこのタイプ。
特に同性で、同じスポーツをしている場合、
「いつか兄を追い抜いてやる」
というマインドが力になりやすい。
また、男だけの兄弟は、一人でも女きょうだいがいる場合と比べて
競争意識が35%上昇することも分かっています。
これは兄・弟、お互いにです。

大谷翔平さんも弟型で、もともとお兄さんが先に野球をやっていたので
このパターンに当てはまりますよね
兄弟・姉妹の研究者であった故・畑田国男(漫画化)いわく
弟はスポーツ界を制すという法則
があるそう。
・オリンピックのメダリスト
に弟型が占める割合は60%
やはりここでも
「兄に勝ちたい」と、いい意味で兄の影響があるんですね。
ちなみに
カープ(野球)では新人の獲得の際、実際この概念を参考に行っているというから
いかに重視されているかが分かります。
妹型
妹型は甘やかされ溺愛される傾向が強いです。
(特に父親から)

なにを隠そう私も妹型
とはいえいくら可愛こぶって許されていても
「生意気なことをすれば嫌われる」ということも学んでいくので
ちょうど良い塩梅の甘え加減を身につけるのもこのタイプ。
姉妹の場合、
リーダーシップが強い姉に対し、
妹は創造性や柔軟性に優れているという研究結果もあります。
が、姉型に比べると我慢が苦手という特徴も。
中間子になる弟型・妹型
しかしそんな弟型、妹型も下にきょうだいができればその立場はがらりと変わります。
そう、中間子になる!!
上と下に両親の愛情を取られる分、
人に優しさを求める寂しがりやになるか
親の援助を期待しない独立型になる傾向にあります。
先に説明した通り、中間子は家庭の外に居場所を求めやすい。
上下に挟まれて育つので協調性があるのも特徴です。
どんな組織でもそこそこやれるんですね。
まとめ&菅田兄弟を考察
きょうだいに関する研究はいまだ続いていて、
様々なパターンがあり、環境の変化によっても変わります。
全ての立場にメリットと注意すべき点があり、面白いですよね。
私の周囲で当てはめながらまとめたのですが、
結構合ってた気がします。
しかしいずれにせよ、
親の養育態度は重要。
そして、必要以上に競わせないことも大事。
競いたくなくても無意識にお互いを意識してしまうのがきょうだい。
菅田将暉とこっちのけんと
ひとつ思ったことがあって。
俳優の菅田将暉さんと
弟の「こっちのけんと」さんとの関係。
こっちのけんとさんから見て、菅田将暉さんは
「優秀ですごい兄」と語る一方で、
激しいコンプレックスでもあるそうで。
「菅田将暉の弟」というレッテルがあり
それが原因でいじめにあったりSNSで晒された学生時代。
が、「これなら兄に勝てるかもしれない」と始めたアカペラで
大学3年生の時優勝し、
やっと自分も認められた、と思った矢先、
兄の菅田将暉はアカデミー賞受賞しました。
それだけでなく、歌手デビューも。
その時こっちのけんとさんは、
「ふざけるな」と思ったそうです。
僕の人生に唯一残された音楽を取られた気がした
なんでも持ってる兄が、俳優として大成功を収めた兄が
自分の唯一の武器である歌にまで手を出して、
なおかつ評価されている……。
その苦悩って想像しただけでも苦しいですよね。
その後、「菅田将暉の理想の弟」になるべく立派な会社に
就職するのですが、鬱を発症。
兄は16歳から一人で上京して、仮面ライダーをしていたのかと思うと死にたくなりました
全ての動機が「兄」なのほんと辛くないですか?泣
読んでて胸が痛いです。
菅田将暉さんて本当に特別な才能を持った人じゃないですか。
でもその事実とは別に、こっちのけんとさんがそこまで病んでしまう原因って
ご両親の影響も大きいんじゃないかと思います。
批判というより、率直に感じたことなんですけど、
菅田さんのご両親って、大谷翔平さんや芦田愛菜さんなどの両親とは違い
「菅田将暉の親」としてめちゃくちゃ前に出るタイプなんですよね。
「菅田将暉はこう育てました!」
と声を大にしていうタイプの方で、
子育てについて語った本も出版されています。
自分たちは普通の人間なのに、なぜあの子(菅田将暉)だけあんな凄い子に生まれたのか
なんかこの時点で、家庭内でも「優秀な長男」である菅田将暉さんのことを
「お兄ちゃんすごい」
「お兄ちゃんみたいにならないとね!」
みたいな感じの雰囲気を醸し出してしまっていたんじゃないかなと想像してしまいました。
(悪気無く無意識に)
こっちのけんとさんのように繊細で他人の機微に敏感な10代の子にとって
劣等感になり得るよなと。
ここまで兄弟をコンプレックスに感じることって
幼少期からの刷り込みや一番身近な両親の影響って少なくないんじゃないかと思います。
でもあんな完璧な子がいたらぽろっと言っちゃうyo……。
自慢するなってほうが無理よ……。
だからこそ大谷サンのご両親は別格なんだけど。

まぁあくまで私の分析と偏見と妄想ですけど
ちなみに菅田将暉さんは、めちゃくちゃいいお兄さんで、
こっちのけんとさんの活躍を喜んでくれていたよう。
でもさ、それもまた辛くない!?
やさしくされると辛いのよ!!!
私もコンプレックスだらけの人間だから分かるんだけど、
相手が完璧な分、自分の心の醜さが際立って辛いのよ!!!
この感覚分かる人おる!?!?おったら仲間!!(やめたれ)
いっそ悪者でいてくれって思わずにはいられない。
はっ。
またうっかり闇の部分を出してしまいました。
失礼いたしました。
ということで
子どもを競わせない・比べない
をスローガンにしたいと思います。

これを公約に掲げて国政までいくぞ(無理)
参考文献
・きょうだい構成の視点から見た心理的距離に関する実証的研究
・きょうだい関係が孤独感や自尊感情に及ぼす影響について
・きょうだい構成および出生順位と人格変数との関係-MMPIを用い 同志社大学
・きょうだい構成が子どものソーシャルスキルの程度に与える影響 東京学芸大学リポジドリ
・きょうだいの不思議 心理・性格の違いがわかる本 心の謎を探る会
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