小学生社長、子ども起業
響きはめちゃくちゃいい感じだけど、
そういう持ち上げ方をされた子どもは
コンテンツとして大人に消費されていないか?
という話です。
それに先日気づかせてくれたのが
一緒に起業する相方なんですけど、
彼女の子どもは
息子と同い年の女の子で
この子がまーーー才能に溢れた子で。
ピアノもとても上手だし、手先も器用でがんばりやさん。
色々得意なことはあるんですけど
最近は裁縫を習っているそうなんですね。
(あとで動画と写真載せます)
我々がマルシェ出店する、となった時、
相方の娘ちゃんも「私も何か売りたい」と言って
この巾着袋を作ったそうなんです。


(掲載許可済)
え、5歳で一人でこれ作れるってめっちゃすごくない?
となり、
それを見た別の友達が

すごい!5歳の子が作った小物入れ、ええやん!私やったら買うわ
と言うと、
相方は「う~ん、それはしたくない」と言った。
相方
「確かに『5歳でこれ作りました』
って言ったら
すごいねって言ってもらえるし
買ってもらえると思う。
でもそれってこの商品がいいからじゃなくて、
『5歳やから買ってもらえた』
ってことやねん。
これがもしただの趣味で作ったものやったらええで。
それやったら『すごいね!めっちゃええやん』
って褒めてる。
でもこれを売るって言うなら話は別や。
この商品単体で見たら全然売れるレベルじゃないし
同じ物を大人が作ったとしたら見向きもされんのに
5歳やから、って買ってもらうのは違う。
そういう間違った成功体験をうちは娘にさせたくない。
それを「私の実力なんや」
って勘違いしてしまったら
多分娘は努力せんなるし、成長止まると思う。
モノづくりするなら
どうやったら売れるかなとか
どんなデザインが求められてるんかなとか
もっと追求して欲しいねん。」
なるほど、と深く頷いてしまった。
それまで私も
「子どもが起業したり、何か売るのいいじゃん!」
って思ってて、
小学生社長もいいなぁと思ってた。
でも
確かによく考えてみれば
「子どもが作ったものだから」と大人から下駄を履かせてもらって得た成功体験で
その後、その子がどうなるのか、あまり考えていなかった。
SNS、とくにインスタでは
子どもの才能や得意をコンテンツ化する傾向がある。
それが良いとか悪いとかではない。
人はそれを見て「すごい子だ」と認知し、
「うちもこんな子になってほしい」
と憧れを抱く。
私も天才画家sayaちゃんを見た時は同じ気持ちになった。
そして子どもの得意を伸ばそうとする。
伸ばしたいと思うがために、勇み足になってしまうことがある。
だけど
「子ども」という肩書きがなくなった瞬間に評価が落ちたら、
その子はそのギャップに苦しむのではないか。
もちろん、これは商業的な評価に限る。
ただ趣味で作っている分には
「すごいね!」「上手だね!」と手放しで褒めて全然いいと思う。
ただ、そこでビジネスにつなげるのは本質的ではない。
「最年少起業家!」などと
人より早く才能を評価されることがいいとも思わない。
ただ、中には本当に天才もいて、
年齢という付加価値を外しても
素晴らしい作品を生み出す子もいる。
(天才画家のsayaさんとか)(何回言うねん)
そういう子が周りからの評価を得るのは
もう必然なので例外です。
「神童も二十歳すぎればただの人」
と言ったのは芥川龍之介だったかな。
(間違ってたらごめん)
誰もが発信できるこの時代。
SNSは「発信・見せることで価値が生まれる世界」
私もその世界にいるから感覚が麻痺してしまっているところがある。
子どもの創造をコンテンツとして消費することが当たり前になってきている世の中に
「娘の才能を短命で終わらせたくない」
という相方の気持ちはとても真っ当に思えた。
このような「静かな選択」は世に出ない。
ゆえにSNSでは触れられない価値観だなぁと。


(相方の娘ちゃん)
人って今この瞬間に注目してしまうし、
私たちはまさに子どもを育てている真っ最中なので
どうしても「今のこの子」を軸に考えてしまうけど、
子どもの時代だけにフォーカスしない長い目線
これはどんな時にも心に留めておきたい。
あ!この子とても素敵でした。
よかったら見てみてください。
◯「一部のすごい子」を見て我が子の才能の評価を急がない
私が18歳、彼女が20歳のとき、
大阪ミナミの繁華街で出会った。
田舎から出てきたばかりで頑張ってはいるけど隠しきれない芋感満載の私にも優しくしてくれた。
「今度自分でガールズバーをやるから従業員として働いてほしい」
と言われてから早18年。
まさかママ友になって、さらに一緒に起業することになるとは……。
そのガールズバーは8年間続いた。
わずか20歳で経営者になって、若い女の子達を何人もまとめるのは
ものすごい苦労だったと思う。
「いずれは児童養護施設の子達になにかしてあげられるようにビジネスを大きくしたい」
という気持ちも全く同じ。
起業を目指して頑張っているからこそ気づける
子育てのヒントってたくさんあるので
このサブスクで惜しみなくシェアしていきます!
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