成功体験or失敗体験!
子どもに本当に必要なのはどっち?
こんばんは。あのさいとうです(どの)
みんなは学生時代、
「っつあぁ~
昨日全然勉強してね~わ~(笑)
テスト前なのにゲームしててやべぇわ~(笑)」
などと聞かれてもいないのに
【頑張ってないアピール】した経験はおありカナ!?
実はこの「あらかじめ失敗した時の逃げ道を作っておく」
という一見何気ない行為、
科学的に成功を遠ざける悪癖だったということが判りました。
この、誰もがやってしまいがちな「頑張ってないアピール」に
生産性や自己成長は全くと言っていいほどなく、
むしろ人生において逆効果をもたらす
恐ろしいよね……。
我が子にこの悪癖が身に付かないようにするために大切なことは
ずばり
【失敗の経験を積ませること】
詳しく説明するから着いてきな!!(深夜1時のテンション)
注意したい!「セルフハンディキャップ」とは
その言葉通り、
【自分でハンデを作る】という行為なのですが、
2種類あります。
○セルフハンディキャップの種類
やるべきことがあるにも関わらず急に部屋の掃除をしたり
全然やらなくていいことに手を出して本当に必要なことを先延ばしにするタイプ
めっちゃ私
上記のタイプの厄介なところは
→結果が出なかった時には
部屋の掃除してたし仕方ない(外的要因)
俺の能力が低いわけじゃない。
……などと言い訳し、自己評価や自尊心を自己防衛するための思考になり、
→結果が出た場合は
部屋の掃除してたのに結果をだせるなんてオレ天才
などとつけ上がってますます努力しなくなることです。
あえてリスクヘッジし失敗した時の言い訳を事前に主張しとくタイプ
はい私
「今日2時間しか寝てね~わ~つれ~わ~
(だから結果が出なくても仕方ないですよアピール)」
結果が伴わなかった時の言い訳を事前に作っておくってことですね、分かります。
では、
どんな人がセルフハンディキャップに陥りやすいのか?
こんな人です
○張り合いたくない(競争が苦手)
○物事に優先順位をつけるのが苦手
○総じて努力が苦手
笑えるくらい全部当てはまってる(笑えない)
もうね、昔からずっとこれ。
とにかく競争が嫌。
まぁ女の子には競争させちゃいけないって
よく言いますよね。
ただでさえ周囲との差を気にする女の子に競争させるのは
プレッシャーを大きくしたり、自尊心を傷付けたりするそうです。
私も誰かと競争させるように仕向けてくる人や
張り合ってくる人がとてつもなく苦手だし
そういう雰囲気を察知したら即逃げてしまう。
でも同時に、負けず嫌いの人に対して羨ましいと思う気持ちもめっちゃある。(厄介)
我が子がそうならない為には?
方法はあります
①セルフハンディキャップの存在を認知させること
②失敗は恥ずかしくないと植え付ける
③物事を正しく優先順位がつけられるよう訓練する(TODOリスト・ホワイトボードなどで管理)
わりとシンプルなことばっかり!
この中で一番難しいのはおそらく②ですね。
【失敗は恥ずかしくないと植え付ける】
そんなこと言われたって恥ずかしいもんは恥ずかしいよね。
だからこそ、子どもの失敗を執拗に責める教育とかはもはや時代遅れなわけですよ。
……と、口で言うのは簡単なわけで
頭で分かっていても、どうしても我が子の些細な失敗を責めてしまう。
そんなパパママたくさんいると思います。
私もそうです。
時には奥歯を噛みしめ、イラつきをこらえながら
「頑張ったね!」と声を掛けることもあります。
(内心もやもや&イライラ)
ここからは私達、親の意識改革!
失敗させることがいかに良い事かを科学的に知ろう
私は個人的にそうなのですが、情報を見ただけでは
イマイチ頭に入ってこないというか、納得できないタイプなんですね。
端的に言うと、
「なんか色々あれがいいとかこれがいいとか言うとるけどソースは?」
(んじっ……)
と思ってしまうひねくれ度100%の人間なんですよ。
だからこそ今回、「失敗のなにがそんなにいいのか?」を調べてみたので
同じように疑り深い方の参考になればなと思います。
脳科学者の池谷裕二教授によるマウス実験
私の大好きな池谷教授~~~!!
知育界で有名な脳科学者と言えば瀧先生ですが
個人的には池谷教授のいい意味でのオタク感がめっちゃ好きです!
そんな池谷教授が行ったマウス実験をご紹介!
それは……
①初期段階で多く失敗したマウスほど、その後の学習スピードが速くなる
実験1 マウスによる迷路学習
スタートからゴールに到達する経路が7通りある迷路を用意し、マウスが最短ルートを学習するのに何日かかるかを実験します。途中で迷路の一部を閉鎖したり、開放したりして、より複雑にして実験を重ねます。
複数のマウスで実験した結果、3〜18日でどのマウスも最短ルートを見つけることができましたが、行き止まりにはまり込んだマウスほど、速く学習しているということが分かりました。
さらに、初期に多様な間違いをたくさんしたマウスの方が、最短ルートや効率的な迂回路を見つけられることが分かりました。
引用:誤答の研究─脳科学の研究で分かった「失敗こそが学び」
つまり、同じ迷路を行くにも、
最初からスムーズにゴールまでたどり着けたマウスより、
(ネズミ苦手なのでこっちで代用)
沢山の間違いや行き止まりを経てゴールまでたどり着いたマウスのほうが
学習効率が良かったということです。
間違いだらけのこの人生!!
人生誰もが新入生!!
いつか見たい息子と土星!!(急なラップ)(はちゃめちゃに下手)
更にこの研究でまだまだ分かったことがあります。
②色んなパターンで失敗をしたマウスほど、最終的に学習成績が良かった。
つまり、失敗をする時、
同じ失敗を繰り返すのではなく、
10回失敗をするなら10種類の失敗をしたほうが良い。
ということですね。
むずい。
10種類の失敗をしようと思ったら、あとはもう行動力と創造力の差ですね。
よくある「バカと天才は紙一重」ってそういうことなのかなって。
天才・奇才って、時にとんでもないことやらかしたり
常識では考えられないような行動や発想することあるじゃないですか。
アインシュタインしかり、エジソンしかり……
凡人なら一歩引くところをあえて踏み込んで失敗する……。
そしてまた新たな挑戦をしたり、その失敗がきっかけで新しい発明をしたり。
同じく子供のお馬鹿行動って本当に尊いんですよね。
大人では考えられないようなことをやってのけるわけですから。
子どもは全員天才だし、何らかの才能を持ってるのに、
大人の常識に合わせていくうちに角がなくなって丸くなっていくの
悲しすぎる……。
どうせ失敗させるなら
アグレッシブに!!
大胆に!!
③失敗はじっくり考えてから失敗するほうが断然良い
実験2 ラットによる早とちり実験
小部屋の壁に2つの穴があり、ラットが穴に鼻先を突っ込むと、エサがもらえるということを、事前に学習させておきます。次に、どちらか一方の穴で緑のランプを点灯させ、点灯していない方の穴に鼻先を突っ込んだときのみ、エサがもらえるというトレーニングに切り替えます。このとき、ランプの点灯から鼻先を穴に入れるまでの時間を計測します。
実験では、鼻先を入れるまでの時間が短いラットほど、不正解になりやすく、また、学習する速度も遅いという結果になりました。
つまりは、早とちりする(ランプ点灯から鼻先を入れるまでの時間が短い状態で間違う)のは学習効果がよくない、じっくりと考えた後に失敗するほうが、学習をより促進することが分かりました。
引用:誤答の研究─脳科学の研究で分かった「失敗こそが学び」
つまり、同じ失敗でも
見切り発車で行動して失敗するマウスより
じっくり考えてから行動→失敗するマウスのほうが
学習効果が高いそうです。
早とちりする人、せっかちな人ご注意です
私自他ともに認めるせっかちでもあるんだけど色々詰んでない?
もしマイペースでのんびり屋さんのお子さんを
お持ちの方がいたら……
「早くして!」
って言うのはちょっと控えて様子を見てみましょう。
イライラすることも多いと思うんですけど、
本人のペースでじっくり失敗していってもらおう!
逆にせっかちな子には
「もう少しゆっくりでいいよ」
「じっくり考える癖をつけよう!」
と、声を掛けるのが良さそうですね。
ちなみに!
池谷教授が行ったこれらのネズミの実験では、
遺伝子に差がないようほぼ同じレベルのマウスを使う
にも関わらず、
だんだん個体差が出て学習に差が出てきてしまうのはなぜか?
ということを研究していった結果、
「失敗の経験の有無」という結論にたどり着いたそうで。
学習能力の差は失敗経験の差に直結していたわけですね~。
素晴らしい~~~!
これ個人的にはかなり励まされる内容なんですよね。
というのも息子は何でもソツなくこなせるタイプでは全くなく、
同じことでも人より時間がかかったり、マイペースなところが結構あって。
今はお絵描きにハマってるんですけど、こだわりが強いので
何度も何度も書き直したり……。
でもそれがきっと後々身を結ぶんだと思ったら心穏やかに見守れる!!
今後の課題は「失敗を恐れないようになること」
でもそれには、親の関わりがかなり重要なんだと改めて身が引き締まる思いでございます。
あ、もちろん生まれ持った性質もありますよ。
元々失敗を恐れない子も多くいるので、遺伝と環境を加味しながらその子に合った対応をしていきたいね!!
効果の薄い「失敗体験」
上記、これらの実験が表したのは「学習の初期に起きる失敗」に限定されています。
学習の中盤~終盤にかけの失敗は本人のやる気を削ぎ、めげてしまう傾向にあるので
子どもが小さいうちにたくさん失敗させる
ことがいかに大切か分かる。
インスタのフォロワーさんのお子さんは幼児~小学生の子が多いと思うのですが
小中学生のうちは十分人生の初期なのでご安心を!!
他人の失敗を責める姿を見せてはいけない
私これよくやってしまうんですけどね……。
主に夫に対して。
そして夫もよく私の失敗を責めます。
もうどっちもです(救えない)
でもそういう姿を子どもに見せていると、
これまた子どもは「失敗は悪いこと」と学習してしまうようなので
なるべく!なるべく子どもが見てないところで責めよう!!
(責めはする)
成功体験は必要ない?
当たり前ですがそんなことはない。
確かに、成功体験よりも、失敗体験のほうが重要だということが分かっています。
理由としては、成功した場合
できた! やった!
という感情のみが生まれ、
己を顧みたり、反省をすることが少ないからと言われています。
「なんでできないんだろう?」
「どこが悪かったんだろう?」
と、反省をしつつより深く考える。それこそが学習を促進するんですね。
あの将棋の藤井聡太さんのお母さんも、
聡太さんが子どもの頃、勝負に負けて泣いているたびに
あえて慰めたりはせず
「なぜ負けたのか?」
考える時間を与えていたそうです。
成功体験が必要な理由
失敗ばっかさせてたらそれでいいのか?
と思う方もいるかもしれませんが、(いないと思うけど)
自分の理想の姿(形)から、今、自分がどれだけ乖離しているかを認知するためには、
正解も知らなければいけない!!
つまりメタ認知が大事。
簡単に言うと
「自分を客観視する能力」。
そのためには、失敗ばかりしていてもいけない……。
成功した時の快感を知らなければいけないのです。
結論:どっちも大事
子どもにも伝えるとより効果的
脳は、
何か間違いを犯したときにドーパミンを出し
集中力や記憶力が高まる
という良い特徴を持っています。
人は常に仮説を立てて行動しているのですが、
行動の結果が自分が思っていたものと違った時(つまり失敗)に
脳が強い反応を起こすんですね。
間違えたことや失敗の経験こそ脳はしっかり覚えておく
というのは、この長い歴史の中で生き残ってきた生物全てに当てはまる事。(人間以外も)
ところで魚だけは何万年も釣られてるのなんで?(学習しよう)
つまり、
というのは
脳科学の世界では常識なわけです。
「失敗した」という結果だけに捉われるのではなく、
もっと深いところで教育というものは見ないといけない。
そしてこれは、大人が理解しておくだけではなく、
子どもに対しても
「失敗した時にこそ脳がよく働くんだよ」
などと伝えてあげると子どもの学力が上がるという調査もあるようです。
これ知って以来、息子にも伝えるようにしてる。
まだ5歳なので本当に理解してるかは謎ですが、この前お絵描きで失敗した時や
なにかこぼしてしまった時なんかに
でも失敗は脳にいいもんね
と言ってくれるようになりました。
何分の一かだけでも伝わってるんだと思ったら嬉しい。
最もやってはいけないこと
我が子が失敗してしまったとき、
最もやってはいけないのが……
「何で間違えちゃったの?!」
という雰囲気をかもしだすこと。
たとえ言葉で言わなくても、親の表情や態度、空気で子どもにはバッチリ伝わります。
そうなると、言葉で責められるより辛いですよね。
大丈夫ですか? 身に覚えはありませんか?
そうなると、せっかくの学びのチャンスなのに
ネガティブな印象を植え付けられ、
学びに繋がらない。
何度だって言う。
「失敗はチャンス!失敗はチャンス!」
脳に刻み込めぇぇ!!!
よろこんで!!!!!
(ブラック企業の朝礼みたいになった)
失敗はどう対応すべきか?
失敗は責めてはいけない……。
ならどう対応すべきか?という話なんですけど、
【対処法を教える】
これに尽きますね!
→なにで片づけるのか?雑巾?ティッシュ?タオル?掃除機?
それを教えてあげつつ
「失敗はいいことだから」と子どもに言うことで
自分も冷静になれるので非常におすすめです!!
子どもに言い聞かしてるようで、実は自分にも言い聞かせ
結果、脳が冷静になれる!!
それはもう淡々と、事務作業のように
我が家もずっとこれを言い聞かせてきたので
最近では何かあると息子のほうから
ママ、失敗は良い事やろ
と言ってくれるようになって、
あ、そうだよね!!
となることも多々あります。
子どもを巻き込むのは、冷静になるためにかなり有効な手段。
そもそも、なぜ我々は子供の失敗を許せないのか
失敗すると怒られ、咎められる。
家庭にも教育現場にもそんな空気が、正直ある。
私たち自身、そういう環境で当たり前に育ってきたんじゃないでしょうか?
マナーにやたら厳しい人って、自分が厳しくされてきたから、
それを許されている他人のことが許せないってよく言いますよね。
失敗を咎められるから子どもは委縮して、
失敗に対して罪悪感を抱き、
悪い事だと植え付けてしまう。
些細な失敗を責めなくても、私達の子どもは十分良い子に育ってる!!
我が子の失敗を責めたくなったときはそう思おう。
まとめ
脳は本当に面白い。
主成分は水で、あとは脂という雑な作りにも関わらずそのメカニズムは謎に満ちている。
私は脳が好きだ。
もっと頭が良かったら脳科学者になりたかった。
あ、マウス触れないから無理だ(0.1秒で夢散る)
では、来世に期待!!
・セルフハンディキャップは成功を遠ざける【学習能力の差=失敗の経験の差】
・多く失敗したマウスほど学習効果が高い
・同じ失敗を繰り返すより色んな失敗をしたほうが学習効果が高い
・せっかち&早とちりはご注意
・幼少期~中学生頃までにたくさん失敗させるべし・夫の失敗を責める時は子供の見てないところで
・「失敗は脳にいい」ということを子どもに伝えると学力が上がる
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参考文献
・受 け手 が 抱 く印 象 に獲 得 的 お よ び主 張 的セ ル フ ・ハ ンデ ィ キ ャッ ピ ン グが与 え る効 果1
・セルフハンディキャッピングの種類と例!デメリットと上手な克服方法も
・誤答の研究─脳科学の研究で分かった「失敗こそが学び」
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